初コラムの今回は、『直して治す』と言うことについて書かせて頂きます。
僕は、お身体の治療に当たり、直すことがとても大事だと考えています。
肩こりや腰痛、膝や股関節痛、五十肩、成長痛、スポーツ障害等私たちの身体には様々なトラブルが出やすいものです。
その時、私たちは痛みや違和感などの自覚症状によってはじめて身体の異常事態に気づきます。
この症状は、とても不快で、私たちは「早く治したい」と考えるようになります。そこで、整形外科でレントゲンを撮ったり、注射を打ってもらう方もいるでしょう。評判の治療院で整体やマッサージを受ける方もいるでしょう。インターネットで治療法を検索したり、薬局で薬を買い求める方もいるでしょう。どれを選択されたとしても、結果として症状が改善すればそれはそれで良いことです。苦痛から解放されるのは素晴らしいことですから。
しかし、症状の中には、治りにくいものや、再発してしまうものもあります。そんな場合は“直す”必要が出てきます。いや、“直さなければ治らない”のです。
症状は結果 プロセスが大事
そもそも、症状は結果に過ぎません。症状が出るまでには、必ずプロセスが存在します。
そのプロセスを改善して、良い結果へと導くことこそが“直す”ことなのです。
僕自身、再発する腰の椎間板ヘルニアの症状に悩まされていた時期があります。身体を動かす仕事柄、とても辛い時期でしたが、一方で、自分の人体実験もできました。色んな方法を自分自身で試してみました。これほど、効果が分かりやすいものはありません。時間はかかりましたが、ある答えに辿りつくことができました。
それが“直す”だったのです。
僕の場合は骨盤の動かし方に問題がありましたが、結局これを直さない限り、症状が出なくなることはありませんでした。当たり前と言えば当たり前なのですが、結局はこれが唯一の解決法でした。
こういった経験は僕だけではありません。僕が以前勤務していた整形外科やリハビリ施設でも、対症療法でなく、プロセスとなる身体の使い方そのものを直して、症状を軽快させた方が沢山いらっしゃいました。だからこそ確信しています。
身体は必ず変えられる
無論、直すのは簡単ではありません。身体はすぐには変わらないからです。しかし、言いかえれば、すぐではないけど、必ず変えることができるのです。姿勢が悪ければそれを正し、動きが悪ければそれを良くし、もし、どうしても改善できない場所があるならば、他の場所がサポートしやすいようにしてあげればよいのです。
そうすれば、身体が今よりずっと楽になるでしょう。私達の身体には、大きな可能性が眠っています。何歳になろうが、どのような故障をしようが、誰に何を言われようが、関係ありません。
自分だけがそれを引き出せます。頑張って支えてくれる自分の身体、負担を減らして楽に使ってあげませんか?これが“直して治す”と言うことです。