今回は首について書かせて頂きます。
寝違えて首が回らなくなったり、しつこいコリ感が出たりなど、首の症状にお悩みの方も沢山いらっしゃいます。
首はとても負担が大きい場所で、頭を乗せながら前後左右回転と動くわけです。
頭は重さ約5キロにおよびます。ペットボトルで言うと2ℓを二本と1ℓを一本ですから、結構な重さですよね。私達の首は、それをいつも支えてくれているのです。
そんな働き者の首ですが、その健康に大きく影響するのは、なんといっても姿勢です。姿勢によって負担の大きさが変わります。
横になっている時を除いて、首の負担が最も少ないのは、背筋を伸ばして顎を引いた、いわゆる“良い姿勢”です。この姿勢では、背骨の真上に頭が乗っており、背骨が頭の重みを、まるで柱のように支えてくれるのです。そのため支えるのに必要な筋力は最小限になります。つまり、この姿勢から傾けば傾くほど、支えるのが大変になり、それだけ筋力も必要になるのです。
例えば、下を向いて勉強や料理をしている時、首は前に傾きます。その時、頭は重力に従い、前方向により傾こうとします。(首がなければ落っこちます)これを首の筋肉が後ろから引っ張っているので、この姿勢を維持できるのですが、これを長時間していたらどうでしょう?どんなに丈夫な筋肉でも疲れますよね。
また、筋肉は伸ばされているだけでも疲れます。試しに、極端に高い枕で寝てみてください。首の後ろの筋肉は伸ばされ続け、次第に重だるさや痛みが出てくるはずです。
つまり、力の使い方だけでなく、筋肉の伸ばされ方によっても影響を受けるのです。しかも筋肉だけに限りません。関節や靭帯、軟骨などにも大きな負担となります。それを長期に及び積み重ねれば積み重ねるほど、それぞれに不具合が生じやすくなると言うわけです。
症状が出てから初めて首の異常に気づき、病院でレントゲン検査などをした結果「首がまっすぐ(ストレートネック)になっています」「椎間板ヘルニアがあります」「首の骨が変形しています」と診断される方も本当に沢山いらっしゃいます。
その大半が姿勢による負担の積み重ねで出来上がったものであり、そして、改善や予防のカギも姿勢にあるのです。
首だけに限りませんが、健康の基本は姿勢にあります。デスクワークなど、長時間同じ姿勢でいることが多い時ほど、意識して良い姿勢を保ちたいものですね(^o^)丿