今回は五十肩(四十肩)について。
四・五十代での発症が多いことから、そう呼ばれる肩の疾患です。
代表的な症状は『肩から腕にかけての痛み』と『肩の動きの制限』ですが、強い痛みに苦しめられた方も多いでしょう。
経験された方はお分かりでしょうが、治るまで結構時間がかかるもので、半年くらいは当たり前で、数年かかる場合もあります。その間、症状は変化します。
まず来るのは『炎症期』と呼ばれる“強烈に痛む”時期です。
これは動かしても動かさなくても激痛が発生する時期で、肩だけでなく腕や肘の方まで痛みを感じることがとても多いです。
また寝ている時に痛みで起こされてしまうことも少なくありません。その為、精神的にも苦痛が大きく、とても不安になりやすいもっとも辛い時期です。
でもご安心ください。この時期は必ず過ぎ去ります。
強烈な痛みが過ぎ去った後、次に来るのは、『拘縮(こうしゅく)期』です。
拘縮と言うのは、「関節が固まってしまうこと」です。
もともと関節と言うのは、しなやかな構造をしているのですが、動かさない時間が長いとと硬くなってしまうのです。
その為、関節の可動範囲に制限が出てしまい、肩を大きく動かそうとしても動かせずに痛みが出てしまいます。ただ、炎症期よりもずっと痛まずに動かせるので、日常生活での苦痛は比較になりません。
拘縮期が過ぎたら...
おめでとうございます!
待ちに待った『回復期』です♪
ここまでくれば、苦痛からの解放です。あれだけ苦しんだ肩が嘘のように楽々動かせることでしょう。
一般的に、ここまでたどり着くのに、短くて半年かかるのですが、早く治すカギは、“早期から肩を動かすこと”にあります。
早めの時期から肩を動かすことで、最も長引きやすい『拘縮期』を出来るだけ短くできるからです。
そのため治療は、タイミングと治療法の見極めが重要で、これがすべてを決定します。
「放っといたら治る」とも言われる五十肩ですが、実際には拘縮が残っていたり、炎症期に動かし過ぎて症状が悪化してしまう方も多いものです。
また、五十肩と思っていたら、実際にはそうでないこともよくありますので、痛くなったら専門家にご相談下さいね(^.^)